CFD解析(熱流体解析)について

CFD解析とは何ですか。

CFD (Computer Fluid Dynamics) 解析とは、流体力学の一分野であり、対象空間内の空気の流れや温度分布を計算することができます。CFD解析の真価は、実際のシステムの動作状況を精度高く予測できる「プロトタイプ」を仮想空間に作成できることにあります。エンジニアや上級管理職の方は、実際の施設に機器を実装することなく、必要最小限のコストで問題の詳細を把握し、ソリューションを考案できるようになります。

詳細は以下をご覧ください。

https://www.futurefacilities.com/resources/whitepapers/computational-fluid-dynamics-monitoring/

https://www.futurefacilities.com/resources/videos/about-us/what-is-engineering-simulation-1/

データセンターのCFDモデルは、解析に時間がかかるというのは本当でしょうか。

解析時間は、モデルの複雑さとその規模によって変動します。弊社では、非構造グリッドやクラスタ向けソルバを用いたHPC解析など、解析時間の短縮に向けてさまざまな改善を行っています。

CFD解析には、多くのメリットがあります。データセンターの電力や冷却設備において重要な決定をする際、CFD解析を実施することで、その解析結果からの結果から判断材料を得て、妥当な決定を下すことができます。解析に時間はかかりますが、不確定要素を基に決定をするより遥かに影響が少ないと考えられます。

ソフトウェアとサービスについて

どのような製品がありますか。

  • エンジニア・コンサルタント・設計者向け
    業界トップクラスのCFD解析ソフトウェア「 6SigmaRoomを提供しています。また、設計初期のデータセセンターの場合は、簡易版CFD解析ソフトウェア「 6SigmaRoomLiteもぜひ検討ください。
  • データセンターの機器・設備メーカー向け
    ラック単位で解析可能な「6SigmaRack」と「6SigmaRoom」の併用をお勧めします。
  • データセンターの所有者・管理者向け
    6SigmaAccess、「6SigmaRoom」、ならびに「6SigmaGatewayから構成される総合プラットフォーム「6Sigma Digital Twinの採用をお勧めします。

他社製品と連携可能ですか。

可能です。6SigmaRoomは、DCIM、SNMP、スプレッドシート、外部数値解析ツール、C++など、さまざまなツールと連携可能です。現在連携可能なツールについては弊社まで お問い合わせください。

モニタリング機能はありますか。

データセンターの温度、電力や他の指標モニタリングすることはできません。しかし、これらのモニタリングデータを収集するシステムとの連携は可能です。詳細は、モジュールの紹介ページをご覧いただくか、弊社までお問い合わせください。

ソフトウェアを使いたいのですが、何から始めたら良いでしょうか。

お客様のご状況に合わせて、さまざまなソフトウェアの導入方法をご用意しています。例えば、「コンサルティングサービス」は弊社にてデジタルツインを作成します。「トレーニング」では、ご自身でデジタルツインを作成いただくことを目的として、チュートリアル講習を提供しています。

詳細については、弊社営業部(jp-sales@futurefacilities.com)までお気軽にご相談ください。

コンサルティングサービスはありますか。

プロジェクトのニーズや、予算に合わせてコンサルティングサービスを提供しております。内容の詳細については、技術・専門サービスページをご覧ください。

短期間やプロジェクト期間のみのライセンス発行に対応していますか。

期間、一年更新、永久ライセンスなど、さまざまなライセンスオプションを提供しています。弊社営業部(jp-sales@futurefacilities.com)までお問い合わせください。

無料トライアルはありますか。

6SigmaRoomの30日間の無料トライアルを提供しています。運用業務への導入を検討中の方は、弊社営業部(jp-sales@futurefacilities.com)までご連絡ください。トライアル時の検証内容が最適なものとなるよう、お客さまの状況に合わせて提案させていただきます。

6SigmaRoomの操作方法は難しいでしょうか。

6SigmaRoomをご使用いただくにあたり、CFD解析の使用経験は不要です。6SigmaRoomは、データセンターにおいて再現が難しい箇所や現象、システムなども簡単に構築できる様に設計されています。直感的にわかりやすいGUI、多種多様なハードウェアを網羅したライブラリ、高機能なオブジェクトなど、エンジニアのニーズに徹底的に応えていくソフトウェア設計を行っています。

ソフトウェアは3D対応でしょうか。

6Sigma Digital Twinは3Dモデルです。詳細は、こちらのビデオをご覧ください。

ソフトウェアを操作する熱問題担当のエンジニアがいない場合、どうしたら良いでしょうか。

私たちのソフトウェアを使用するにあたり、CFD解析の経験は不要です。専門の担当者がいない場合やモデルの作業時間が無い場合は、お客様の状況に合わせた技術サポート(有償/無償)を提供しています。

モデルを精度良く作れるようにするには、どうすればよいでしょうか。

モデルの質を高めるには、「モデルチェック」という機能を用いて、モデル内のエラーを継続的に確認します。この「モデルチェック」は、「モデル作成時」と「解析時」の両方のタイミングで行うことができます。

実際のデータセンターとCFDモデルの近似性については、こちらをご覧ください。

変更などへの対応で、CFDモデルのデータはすぐに古い状態になります。モデルを最新の状態にし続ける方法はありますか。

DCIMソリューションをお持ちの場合、資産情報やライブデータを6SigmaGateway経由で6SigmaRoomに読み込むことが可能です。この操作は、6SigmaRoom側で行います。さらに、運用計画の策定プロセスを向上させるために、DCIMソリューション向けに6SigmaRoomから温度や冷却能力のデータをエクスポートすることも可能です。

DCIMソリューションをお持ちでない場合、ブラウザベースのデータセンター向けキャパシティ管理ツール「6SigmaAccess」を用いて、モデルを最新の状態に保つことができます。

6SigmaRoomの使用用途は、設計やレイアウトの改善のみでしょうか。

6SigmaRoomは、データセンターの設計から運用まで、どのような段階でもお使いいただけます。データセンターの運用管理には、6SigmaRoomとDCIMソリューション、または6SigmaRoomとキャパシティ管理ツール6SigmaAccessをご利用ください。

ソフトウェアの導入コストはどのくらいになりますか。

お客様のご予算・ご要望に応じた料金体系となるよう、複数の料金オプションをご用意しております。弊社営業部(jp-sales@futurefacilities.com)までお問い合わせください。

ソフトウェアの費用対効果はいつ頃わかりますか。

プロジェクトの種類や規模によって変わります。通常、3か月から6か月で費用対効果を実感される方が多いです。

解析のメリットは、新規または既存の設計に変更を加えた場合に起こり得る影響を予測できることにあります。CFD解析を早い段階で取り入れる事で、変更が与える影響が事前にわかるため、実際のファシリティへ過剰投資となる変更を未然に防ぐことができます。

Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure(Azure)、Google Cloud Platform(GCP)などクラウド上にソフトウェアを構築できますか。

弊社では、企業のファイアウォールの内側で実行するオンプレミスのソリューションを主に提供していますが、アーキテクチャが新しくなったことで、AWS、Azure、GCPなどのクラウド上でも利用可能となりました。中央データベースをクラウド上に置き、クライアントとサーバをこのデータベースに繋ぎます。詳細は、弊社営業部(jp-sales@futurefacilities.com)までお問い合わせください。

クラウド上でモデルを解析できますか。

可能です。Rescale社 (ww.rescale.com) のオンデマンドで使用可能なクラウドサービスを用いて、強力なハードウェアでモデルを解析できます。

詳細は、こちらをご覧ください。

クラスタ上でモデルを解析できますか。

WindowsまたはLinux (LSF) のクラスタ解析をご利用いただけます。

「6Sigma Digital Twin」は、企業内データセンターに特化したソリューションでしょうか。

「6Sigma Digital Twin」は、データセンターのサプライチェーン全体でご利用いただけます。データセンターの所有者・管理者は、データセンターの種類 (エンタープライズ、コロケーション、ハイパースケール) に関係なく、設計から運用までのあらゆる段階で「6Sigma Digital Twin」を活用して、スペース、電力、冷却などの問題を解決できます。

ソフトウェアは、ブラウザベースアプリでしょうか。

6SigmaAccessはブラウザベースのキャパシティ管理ツールです。IT機器の担当者は、機器等の変更予定を作成し、これを6SigmaRoomに送信することができます。

詳細については、こちらをご覧ください。

Future Facilitiesについて

営業への問い合わせ、技術のサポート対応が可能なオフィスはどちらにありますか。

本社はイギリスに、他の主な拠点としてアメリカ、日本にオフィスを構えています。また、世界各国に販売店や代理店を展開しています。詳細はこちらをご覧ください。

Future Facilitiesは、大学との連携や業界団体への参加を行っていますか。

弊社では、業界の専門家と学術関係者がデータセンターの冷却に関する研究を行う「NSF-ES2」に参加しています。

また、ASHRAEとThe Green Gridに参加し、CFD解析の標準化に向けて活動しています。

他社ツールとの違いについて

DCIMソリューションをすでに持っています。6SigmaDCXを追加で使うことで、どのような運用管理を実現できますか。

DCIMソリューションは、資産情報、チケット、ライブデータなどの情報を1つのプラットフォームに統合できるため、非常に役立ちます。ただし、DCIMにはデータセンターのモデル作成やシミュレーションを行う機能が無いため、キャパシティ管理を行うことができません。DCIMツールで情報を一元化し、6SigmaDCXでモデル作成と解析の機能を追加することで、電力や冷却能力などのキャパシティを効率よく活用する運用管理が実現できます。その他のメリットについては、こちら をご覧ください。

他社のデータセンター向けCFD解析ツールとの違いを教えてください。

Future Facilitiesの中核となる技術はCFDソルバですが、この点は他社と同様の場合が多いかと思います。他社と異なる点は、「6SigmaDCXは、サーバからデータセンターまでサプライチェーン全体に対応するべく、開発されたソフトウェアスイートである」ということです。 詳細についてはこちらをご覧ください。

温度や電力など必要なデータはすべてモニタリングしていますが、6SigmaDCXは必要でしょうか。

データセンターの運用管理では、電力などのデータのモニタリングがとても重要です。しかし、モニタリングからデータセンターで「今何が起きているか」はわかりますが、「なぜ起きているか」はわかりません。解析することで、問題の「原因」を特定し、予測した将来の状況に基づいた運用計画を立てることができます。こちらも併せてご覧ください。 

温度と電力のモニタリングを行っています。モデルにこれらのデータを反映させることはできますか。

お持ちのデータと6SigmaRoomは簡単に連携できます。連携可能なDCIMベンダのリストはこちらをご覧ください。

キャパシティ管理に使えるソフトウェアはありますか。

ございます。デジタルツイン技術の中核となるアイデアは、あらゆる変更の影響を予測することにあります。

CFD解析は、施設での変更に必要なスペース、電力、冷却能力を予測することが可能です。詳細は、こちらをご覧ください。

エネルギー効率向上にこのソフトウェアは使えますか。

6SigmaRoomは、IT機器をリスクにさらすことなく、データセンター内における気温上昇の影響をモデルに再現することが可能です。データデンターの6Sigma Digital Twinを使うことで、変更したパラメータの影響を仮想環境で安全に検証できます。 

Citiグループは、6Sigma Digital Twinを使って、エネルギー効率を向上させました。その事例はこちらからご覧いただけます。

6SigmaDCXは、データセンターの電力関連設備の計画策定に利用できますか。

6SigmaPowerというモジュールを6SigmaRoomに追加して、データセンター全体の電力結線図を作りながら、電力システムの計画を策定できます。電力使用量やブレーカ負荷の可視化や停電時のシナリオ解析が可能です。

詳細はこちらをご覧ください。

データセンターに、インバータ制御(以下:VFD)がついている冷却ユニットがあります。モデル化できますか。

6igmaRoomには、VFDを再現するための機能が備わっています。冷却ユニットに対して個別制御と複数のクラスタに対する制御、いずれの場合も再現可能です。ご質問やデモのご希望がございましたら、jp-info@futurefacilities.comまでお問い合わせください。

冷却障害や停電時の解析は可能でしょうか。

冷却障害は過渡現象であるため、弊社製品で低下した冷却能力 (風量・温度、熱交換、またはその両方) のシミュレーションを行い、データセンター内のIT機器の温度がどれだけ早く上昇するのか算出することができます。詳細は、こちらをご覧ください。

事例はありますか。

こちらをご覧ください。

当社のデータセンターに熱問題はありません。それでも、ソリューションが必要なのでしょうか

デジタルツインのコンセプトは、熱問題の対処だけではありません。今は問題がなくとも、変更による影響を定量化することで、将来起こり得る問題を未然に防ぐことができます。また、私たちの製品ラインナップは、省エネや外気の流れを考慮した設計に活用することができます。これに加えて、弊社のデジタルツイン技術「6Sigma Digital Twin」は省エネや外気を考慮した設計・運用管理を可能にします。

Citiグループが6SigmaRoomを使ってエネルギー効率をどのように向上させたか紹介しています。こちらをご覧ください。 

すでにソリューションを使用している方にお話しを伺うことはできますか?

他のお客様の活用例を弊社営業よりご紹介することが可能です。