【全4回 Webinar講演まとめブログ:第2回】
(投稿者: 営業部 菅野)
みなさん初めまして。営業部の菅野と申します。2021年2月10日に開催された6SigmaDCX Webinar 2021では、「データセンターの設計・構築向けデジタルツインソリューション」と題し、施主やエンドユーザ向けに提案をする際の6SigmaDCXのアドバンテージについて発表いたしました。今回のブログでは、その発表内容の一部を紹介します。
※社内向けの構築の場合には、キャパシティのバランスを見ながら運用管理もされると思います。運用管理向けのブログも是非ご覧ください。
データセンターの設計・構築の際、CFD解析を実施する目的の多くは、施主やエンドユーザ向けの提案・設計案を検討するためではないでしょうか。
冷却環境の検証・検討は、ゼネコン、サブコン、設計事務所、あるいはコンサルタント会社を通して行っているかと。そのような設計・構築を検討する上で、CFD解析は必須といっても過言ではありません。そのCFD解析を行う際にポイントとなるのが、「モデルの再現性」です。
6SigmaDCXは、実際のデータセンターをデジタル空間上に丸ごと再現でき、これを私たちはデータセンターの「デジタルツイン」と呼んでいます。設計中の施設は「CADや設備情報などのデータ」、運用中の施設は「サーバの設置状況や消費電力などの実測データ」をデジタルツインに入力します。必要なデータをきちんと反映することで、実際のデータセンターとの差異が少なくなり、モデルの再現性・信頼性を高めることができます。
この時、「デジタルツインモデルの再現性」を更に高めるため重要となってくるのが、ラックモデルの再現性です。
ラック内部がブラックボックス化したラックレベルのモデルと、ラック内部の気流を再現したIT機器レベルのモデルでは、ラック扉の開口率と消費電力が同じでも、フロア全体の湿度傾向が変わり、解析結果は異なります。どのレベルで解析するかによって、デジタルツインモデルの信頼性も変わってしまいます。
このため、設計段階でIT機器の構成がわからない状況でも、IT機器をラック内に均等配置するなど、ラック内部の気流も考慮したIT機器レベルでの解析をお勧めしています。IT機器レベルでモデル化することで、デジタルツインモデル全体の再現性・信頼性をさらに向上させることが可能です。
6SigmaDCXでは、IT機器レベルでのモデリングと解析が可能で、より現実に近いデジタルツインが簡単に作成可能です。当日のプレゼンテーションでは、ニューヨーク州立大学 ビンガムトン校とFuture Facilitiesで行った検証の一部を紹介しました。ファシリティの構造や設備、IT機器までデジタルツインモデルで再現されており、モデル化や解析の精度について紹介していますので、ご興味のある方は、下記動画の検証内容(2:12 ~)をご覧ください (英語での紹介です)。
【事例紹介動画】ニューヨーク州立大学 ビンガムトン校
データセンターをデジタルツイン化するメリット
データセンターをデジタルツイン化するメリットは、設計・構築のどのシーンにおいても、安全に過去・現在・未来の状態を検証できることにあります。主に、設計案・運用構築案・改善案の3つを作成する場合に役立ちます。
設計案、運用構築案や改善案を顧客へ提案、社内展開する際、必ずしも全員がデータセンターの設計、設備、IT機器などに精通しているわけではなく、それぞれの専門分野があります。デジタルツインを上手く活用することで、物理学的な根拠に基づき、文章や数値に加えて視覚的にも分かりやすく
、提案内容を示すことができます。
6SigmaDCXでは、温度断面や流跡線の他にもIT機器ごとのASHRAEのガイドラインの遵守状況など、
、さまざまな解析結果を表示できます。また、停電時の温度推移など、非常時の運用環境を安全に検証できるのも、CFD解析の魅力です。より信頼性の高いデジタルツインモデルで、施主やエンドユーザへの設計・構築案を安全に検証し、視覚的に分かりやすく提示しませんか。
今回ご紹介したのは、プレゼンテーションの一部です。 Future Facilitiesでは「6SigmaDCXのライセンス提供」と「受託解析などの技術サービス」を行っております。上記の内容に関するご質問や貴社のお困りごとに関するご相談など、是非お気軽にお問合せ下さい。
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8 June, 2021